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第3の眼

ゲンロン カオス*ラウンジ新芸術校 第3期の「選抜成果展」をお届けする。過去2回の成果展とは違い、今回は「選抜者」のみによる展覧会となる。受講生32名から選抜された9名は、1年間にわたる「サバイバル」形式のプログラムをくぐり抜け、生き残ったメンバーである。「サードパーティ」というタイトルは、9名の選出が決まった後、メンバー間のディスカッションによって決められた。 もしかすると、「第3者団体」や「非当事者」などの意味を持つこの言葉が、サバイバルを生き残った選抜メンバーによる展覧会タイトルとして掲げられていることに、違和感を覚えるむきもあるかもしれない。しかし、ここに選出された9名が扱っているテーマがすべて、きわめて「当事者」的なものであることに注意してほしい。 「家族」、「青春」、「自画像」といった、必然的に、当事者の視点や語りが入り込んでしまうテーマばかりなのである。あまりに身近で、個人的で、共有不可能なように思われるけれども、だからこそ最後まで捨てられずに残ってしまったテーマたち。 おそらく9名は、そのようなテーマを正面から扱うために、「第3者」の視点を求めたのだろう。もちろん、「パーティ」という言葉が示すように、完全な「第3者」になろうとしているわけではない。 あくまでも、当事者たちが作る関係性の圏内にとどまりながら、その内側で、第3の眼であろうとしているのである。 付け加えておけば、第「3」期の成果展である、ということも少なからぬ影響を与えている。 「サードパーティ」というタイトルは、第1期、第2期の「先輩」たちに対する、第3期生からの態度表明でもあるだろう。選抜成果展は例年通りゲンロンカフェで開催されるが、五反田アトリエでは「落選展」として、惜しくも選抜メンバーからは落選してしまった受講生たち有志による展覧会が開催される。 こちらはあくまで、有志による自主企画の展覧会であるが、受講生たちの実力は拮抗しており、もしかしたら落選展から、選抜成果展を凌ぐ作品が現れることも十分考えられる。選抜成果展と落選展、どちらも第3期の新芸術校にとっての「成果」であり、見るに値するものであると確信している。 ぜひ、両方に足を運んでもらいたい。

主任講師・黒瀬陽平

参加作家 ARTIST

新井 健 Takeru ARAI

アーティスト。 社会のウラに潜むマテリアルや事象を引き出し、ノイズ/性/死について自らの体験を基に作品を制作する。 またアーティストチームMESの一番鬼であり、様々なカルチャー/ストリートの表現者とコラボするプロジェクト等で活躍中。 東京藝術大学美術学部彫刻科卒。http://mesmesmes.asia

有地 慈 Itsuki ARUCHI

子供をもつパートタイマー。 近年では、意図的に「私」と「公」の大きな飛躍を組み込む試みを「スーパー・プライベート」とし、インスタレーションなどを制作している。主な展覧会に第11回大黒屋現代アート公募展(2016)、いりや画廊若手支援プロジェクトVol.6「To be or Not to be」(2017)など。

五十嵐 五十音 Gojuon IGARASHI

1980年生まれ。埼玉県出身。武蔵野美大視デ卒。会社員(映像制作)。バックボーン:演劇的なもの、朗読、日常、家族、引っ越し、数学、折りたたみ椅子、折りたためるもの、太っているもの、貧しいもの、用途を変更する工夫、お金、価値=場所・距離・温度=エネルギー、それから、何か!何か!

小林 真行 Masayuki KOBAYASHI

料理人として上京。その後、料理人から写真家に転向し、独学で写真技術を学ぶ。現在、中平卓馬の「植物図鑑」の更新を試みている。GOLD/TOTEM POLE PHOTO GALLERY 2014年 TEMPORARY FILE1 /TOTEM POLE PHOTO GALLERY 2016年 NEW CITY ART FAIR/NEW YORK(USA)

スズキ ナルヒロ Naruhiro SUZUKI

自画像作家。中央大学文学部哲学科卒業。学生時代はアルミ缶をひたすら積み上げる「突き抜ける僕のリビドー」から「生と生における呪縛」とを圧縮するための自画像シリーズを制作。垂直性/水平性/ノスタルジー/アニマルが主題。「神を降ろす」が口ぐせ。趣味は写真集制作と囲碁(五段)

龍村 景一 Keiichi TATSUMURA

東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻。主な展覧会に「AFTERALL」(インド コチムジリスビエンナーレ近辺, 2017)、「Boogie Nights」 (特火点, 2017)、「approach to the front」 (coconani, 2017)、「あの動脈とこの静脈」 (東京藝術大学油画2年進級展, 2018)。

中川 佑梨 Yuri NAKAGAWA

1991年神奈川県生まれ。2014年多摩美術大学美術学部絵画学科版画専攻卒業。主な展覧会に「※画像はイメージです。」(ART TRACE GALLERY、2016年)等。

ヤウンクル関根 Yaunkur SEKINE

写真家。 新芸術校2期、3期。 写真を写真のまま、絵画的表現に持ちこむことなく現代美術に接続する方法を模索している。共同体の幻想が国家や地域社会、家族ではなくSNSなどのサービスに依存して、それが短期間で次々生まれては消えていく現在をアーカイブする。

村井 智 Satoshi MURAI

1983年広島生まれ。 多摩美術大学グラフィックデザイン科卒。映像ディレクター、音楽家、アーティスト、お好み焼き焼く蔵。新芸術校では自身の体験から「家族の確率」を考えながら作品を制作。稀に楽器を演奏する。HIPHOPバンドALT、デザインユニットTYMOTEなど。

  • ゲンロンカオス*ラウンジ新芸術校とは

    ゲンロンカオス*ラウンジ新芸術校はゲンロンか2015年に立ち上げたアートスクールです。美術批評家の黒瀬陽平氏を主任 講師に、会田誠氏、椹木野衣氏、岡田利規氏、宮台真司氏ら、多彩なゲスト講師をお迎えして、美大とは異なる形で美術家を育成してきました。2017年度は、今期で3期目を迎え、プログラムをこれまでのレクチャーやワークショップを繰り返すものから、受講生による展示を中心に据えたものに大きく変更しました。4月から9月の展示指導の授業で学んだことをべースに、10 月以降は4回のグループ展を行いました。今回はその成果展になります。

  • 講評会 (無料中継)

    ゲンロン カオス*ラウンジ 新芸術校の第3期選抜成果展「サードパーティ」講評会の模様を生中継します。放送開始は16:30、放送終了は18:00を予定しています。ゲンロン友の会クラス30, 50, 250の方は、会場にてご観覧いただけます。観覧料は無料となりますが、ワンドリンクのご注文をお願いいたします。展覧会のため、立見となりますのでご了承ください。

開催情報 INFORMATION

日時

日時 : 2018年 33日(土)〜5日(月) [入場無料]

3月3日(土)13:00〜20:00
3月4日(日)11:00〜13:30 16:30〜18:00 最終講評会
※最終講評会中は入場できません
3月5日(月)13:00〜20:00

場所

ゲンロンカフェ
〒141-0031 東京都品川区西五反田1-11-9 司ビル6F 03-5719-6821